「KISS」
                                細山 雅一 氏
              (佐賀ユニバーサルデザイン推進会議アドバイザー、細山UD-Unit代表)

                                     
 最近はパソコンを使う人が増えてきた。私も日常的にパソコンに向かっている。長い時間の作業になると、当然のどが渇き、飲み物が欲しくなる。だがいちいち席を立って飲み物を取りに行くのも面倒だ。このような日常生活の一場面を想定しながら、ユニバーサルデザインとは何かを紹介したい。
 普通の事務作業なら、傍らにコーヒーやお茶を置き、欲しい時に飲むのだが、パソコンに水モノは禁物。万が一、飲料がパソコンにこぼれたら瞬時に壊れてしまうからだ。そこで私が愛用しているのが「KISS」。ペットボトルの口にかぶせるキャップだ。
 シリコンでつくられたKISSには、細いスリットが空いていて、普段は閉じているが、軽く噛むと隙間が開き、キャップをしたまま飲めるという仕組みだ。KISSをしたままだとペットボトルを倒してもこぼれないのがミソ。パソコンの傍らに置いても安心というわけだ。
 もともと手の不自由な人を想定して開発されたようだが、パステルカラーのシンプルで美しいスタイリングは、大人が使える道具としても気に入っている。そして「これがユニバーサルデザイン商品だ」とも思っている。さりげなく美しく、誰が使っても使い心地が良い。チョットしたアイディアであるが、日常の中に課題があり、それを解決しようとする中で、ユニバーサルデザイン商品は生まれるのだと実感する。
 これまでユニバーサルデザインは、不便さの解消ばかりに目が向けられてきたが、こんあシンプルで楽しい商品がどんどん生み出されることを期待したい。
 ユニバーサルデザインで、世の中どんどん楽しくなりますよ。